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生分解性プラスチックの共通点は?

バイオプラ
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    こんにちは。

    今回は生分解性プラスチックの基礎として、どのような種類や特徴があるのか確認していきたいと思います。

    まず、生分解性プラスチックとしてもっとも有名なものはPLA(ポリ乳酸)でしょう。

    青果物の包装フィルムや生ゴミ用袋、不織布の植樹ポット、繊維状にしてティーバックなどに製品化されたりしています。

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/kinoushi/47/0/47_31/_pdf/-char/ja

    続いて、PBS(ポリブチレンサクシネート)も有名な生分解プラスチックの一つです。

    汎用プラスチックであるPE(ポリエチレン)と同様に成形が可能で、フィルムのヒートシール性に優れております。

    まだ、コストが高いのがネックですが、マルチフィルムなどの農業資材やごみ袋として商品化されている例があります。

    https://www.jstage.jst.go.jp/article/jriet1972/34/6/34_6_406/_pdf/-char/ja

    PGA(ポリグリコール酸)や、PCL(ポリカプロラクトン)と呼ばれるプラスチックも生分解性を示します。

    [ ]の中が一単位(モノマー)となっています。これが、分子量が何万も何十万も連なって高分子を構成しております。

    さて、生分解性プラスチックという名前だけ聞くと、なにか特別な感じに聞こえますが、共通点があるのに気づきましたでしょうか?

    このように、PLA,PBS,PGA,PCL共通して -COO-というエステル基がついており、どれも脂肪族ポリエステルという共通点があります。

    この部分が微生物が出す消化酵素の力を受けたり、水などの分子から攻撃を受けることで、高分子の鎖が切れていき、さらに短くなりオリゴマー以下になると微生物の代謝により、水と二酸化炭素まで分解され、自然環境中に残らないということになります。

    構造式や化学式のC、H、Oなどのをみるだけで拒否反応を起こす人がいますが、分子レベルでみると理解しやすいこともありますので、この機会に生分解性プラスチックの名前と構造式を覚えてもらえれば幸いです。

    ちなみに、自然環境中において、生分解しやすい条件は微生物の数の多さです。

    環境中に存在する微生物の数は土壌中が多いと言われております。

    海水中にも微生物は存在しますので分解されますが、分解速度は微生物の種類や環境条件に依存します。

    それに、同じ環境下でも生分解性プラスチックの種類によって分解速度は変わってきますので、陸で使うのか海で使うのか、どのくらいの期間で分解させたいかなど用途に合わせた選択が必要です。

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