今回は国際的なCSRイニシアティブについて解説します。
CSRを実施するにあたり重要な役割を果たすのが、CSRイニシアティブと呼ばれる行動規範、規格、ガイドラインです。
ここでは、CSRイニシアティブとはなにか、どういうものがあるのかまとめています。
CSRイニシアティブ
まずは、言葉の整理です。
そもそも「イニシアティブ」とは、主導権という意味のほか、構想、計画、戦略といった意味があります。
よって、CSRイニシアティブとは、CSR(社会課題に対応するため)の構想や戦略ととらえるとわかりやすいかと思います。
それでは、CSRイニシアティブにはどのような機関からどのようなもの出しているか紹介します。
ソフトローの例としてはOECD多国籍企業行動指針や国連グローバルコンパクトなどがあります。
ソフトローとは法的拘束力のないガイドラインを意味する言葉ですが、世界情勢の変化により法制化(ハードロー化)する動きが欧米を中心に進んでいます。
国連グローバル・コンパクトでは、企業を中心とした様々な組織がリーダーシップを発揮し、持続可能な成長を期待しています。
国連グローバル・コンパクトの4分野・10原則についてはコチラ。
ISOによる国際規格
ISO(International Organization for Standardization)とは、国際標準化機構といい、もともとは工業標準の策定を目的とした民間の国際機関です。
品質マネジメントシステムのISO9000シリーズ
環境マネジメントシステムのISO14000シリーズ
イベント持続可能性マネジメントシステム規格のISO20121
持続可能な調達規格のISO20400
労働安全衛生規格のISO45001
などがありますが、CSR推進に大きな役割を果たしているのが、2010年に発行された、あらゆる組織を対象としたISO26000の社会的責任に関する手引きです。
ISO26000において、社会的責任は以下のように定義されています。
ISO26000ではCSRの7つの原則と、と7つの中核主題と呼ばれるCSRの取組み領域が明示されており、詳しくはこちらにまとめていますのでご参照ください。
また、企業のグローバル化や情報化社会の進展を背景に、日本経団連は「ISO26000」などの国際ルールを踏まえて「企業行動憲章」の改定を行い、CSRの推進を求めています。
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