こんにちは!
今回は、2018年7月3日に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」に掲げされている、日本のエネルギー政策を支える重要な概念 3E+S について、分かりやすく解説します。
3E+S とは、
- Energy Security(エネルギー安定供給)
- Economic Efficiency(経済効率性)
- Environment(環境適合性)
- Safety(安全性)
の頭文字を組み合わせた言葉です。
つまり、エネルギー政策を考える際には、
- 安定的にエネルギーを供給できること
- コストを抑えて効率的にエネルギーを使えること
- 環境に負荷をかけないこと
- 安全性を確保すること
の4つの視点をバランス良く 考えていくことが大切です。
3E+S は、日本のエネルギー基本計画や電力システム改革の基本にもなっています。
例えば、再生可能エネルギーの導入拡大は、環境適合性 と エネルギー安定供給 の両方の観点から重要です。
また、原子力発電所の安全対策を強化することは、 安全性 を確保するために必要不可欠です。
3E+Sをもっと詳しく理解しよう!
3E+S のそれぞれの要素について、もう少し詳しく見ていきましょう。
1. エネルギー安定供給(Energy Security)
これは、必要な時に必要な量のエネルギーを安定的に供給できることを意味します。
エネルギーの安定供給は、経済活動や国民生活を維持するために不可欠です。
近年では、地球温暖化対策として化石燃料の使用量を削減することが求められています。
しかし、再生可能エネルギーはまだ安定供給できるレベルに達していないため、エネルギー安定供給の確保は依然として課題となっています。
2. 経済効率性(Economic Efficiency)
これは、エネルギーをできるだけ低コストで利用できることを意味します。
経済効率性を向上させるためには、エネルギーの無駄遣いを減らすことが重要です。
そのため、省エネルギー対策やエネルギー効率の高い機器の開発・普及などが進められています。
3. 環境適合性(Environment)
これは、エネルギー利用による環境への負荷を最小限に抑えることを意味します。
近年、地球温暖化対策として、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量削減が求められています。
そのため、再生可能エネルギーの導入拡大や、エネルギー効率の高い機器の開発・普及などが進められています。
4. 安全性(Safety)
これは、エネルギー利用による事故や災害のリスクを最小限に抑えることを意味します。
原子力発電所や石油コンビナートなどのエネルギー施設は、事故が発生すると甚大な被害をもたらす可能性があります。
そのため、安全対策を徹底することが重要です。
理解度チェック問題
次の4つの単語のうち、3E+Sの頭文字に当てはまらないのはどれでしょう?
- Economic Efficiency
- Environment
- Energy Security
- Sustainability
回答はここをクリック
正解:4. Sustainability 解説:3E+Sに当てはまる語句は、Sustainabilityではなく、安全性(Safety)です。
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